H26年 高取山のモリアオガエル

掲載日 2013年08月19日

今年も神戸ツキワ登山会の会員専用サイトで、絶滅危惧種の高取山のモリアオガエルの産卵・成長・巣立ちの写真付き投稿記事がありましたので、紹介します。

高取山のあちこちで赤い野イチゴが実る頃、5月30日に月見茶屋の横でモリアオガエルの親を見つけました。(写真01b)

すぐ傍の水槽の上の芙蓉の木の枝には、まだ卵塊は見当たらなく、ツガイの蛙が来るのを待っているかのようです。

 01a 野イチゴ  01bモリアオガエルの親
( 01a 野イチゴ ) ( 01b モリアオガエルの親 )

産卵第1号は、翌日の5月31日に月見茶屋の横ではなく、その下の菜園の方で発見されました。(写真02a)
水溜め桶の上、半円の樋に幅10センチほどの楕円形の卵塊です。

昨年は産卵直後に鳥の被害に遭いましたので、発見した会員が早速ネットで卵塊を保護してくれました。(写真02b)

しかし、通常の木の枝ではなく、雨水を水槽に流すための樋の上に産卵とは、意外です。
水槽の上に木の枝がまだ伸びてきてなかったので、モリアオガエルも知恵を絞ったのかも知れません。

卵塊から孵化したら、滑り台のように水槽に滑り落ちるのを想定したのでしょうか?

 02a モリアオガエルの卵塊  02b 卵塊をネットで保護
( 02a モリアオガエルの卵塊 ) ( 02b 卵塊をネットで保護 )

約1週間後の6月7日には、待望の茶店の横で第2号の産卵がありました。(写真03a)
こちらの卵塊も、すぐにネットで保護されました。(写真03b)

月見茶屋の横の同じ場所の産卵としては、去年より約1週間早いです。

 03a 二つ目の卵塊  03b 卵塊をネットで保護
( 03a 二つ目の卵塊 ) ( 03b 卵塊をネットで保護 )

翌日の6月8日には、月見茶屋の裏側の山で、小さな子ダヌキが見つかりました。(写真04a)
少し後ろ足が悪いようで、犬に吠えられていましたが、闘争心をむき出しにして頑張っていたとのことです。
同じ場所で、子ダヌキが複数のカラスに追われ、藪に隠れて難を逃れたこともあったようです。

月見茶屋の横では、この日もモリアオガエルの親が卵塊を見守っていました。(写真04b)

 04a 子タヌキ  04b 卵塊を見守る親ガエル
( 04a 子タヌキ ) ( 04b 卵塊を見守る親ガエル )

6月10日には、菜園で第3号の産卵が確認されました。(写真05a)
第1号の卵塊は、保護ネットと樋の隙間から入ったと思われる鳥かネズミの被害に遭ったようです。

翌6月11日には、月見茶屋横の水槽の傍らで、親ガエルがしっかり卵塊を見守っていました。(写真05b)

 05a 三つ目の卵塊  05b 卵塊を見守る親オガエル
( 05a 三つ目の卵塊 ) ( 05b 卵塊を見守る親ガエル )

6月13日に、第2号の卵塊のある月見茶屋の横の芙蓉の木の枝に、モリアオガエルの説明書きが掲示されました。(写真06a) (写真06b)

説明書きには、
兵庫県絶滅危惧種Ⅱ類の 『 モリアオガエル 』 がここに泡状の卵を産んでいます。
母カエルも近くで見守っています。

6月17日頃には孵化してオタマジャクシとなり、下の水槽に落下して泳ぎ回ると思われます。
手足が出て、カエルに成長して水槽から脱出するのは、7月下旬ではないでしょうか。
皆さん、貴重な 『 モリアオガエル 』 の成長を、温かく見守ってやりましょう!
                (社)日本山岳連盟自然保護指導員
と記載されています。

 06a モリアオガエルの掲示  06b モリアオガエルの掲示
( 06a モリアオガエルの掲示 ) ( 06b モリアオガエルの掲示 )

6月15日に孵化し、6月17日には説明書きに記載の通り水槽の中にたくさんのオタマジャクシが泳ぎ回っていました。(写真07a) (写真07b)

 07a オタマジャクシ  07b オタマジャクシ
( 07a 水槽のオタマジャクシ ) ( 07b 水槽のオタマジャクシ )

6月20日には、ツキワ会館の下にアジサイが咲き、ツキワグランドではミスジ蝶が舞っていました。(写真08a) (写真08b)

 08a アジサイ  08b ミスジ蝶
( 08a アジサイ ) ( 08b ミスジ蝶 )

6月24日には、モリアオガエルの夫婦を確認できました。(写真09a)

水槽のオタマジャクシは、容器にすくってみると、元気に育っているのが分かります。(写真09b)

 09a モリアオガエルノの夫婦  09b オタマジャクシ
( 09a モリアオガエルノの夫婦 ) ( 09b オタマジャクシ )

モリアオガエルの夫婦は、下のやや小さいのがオスで、上のやや大きいのがメスと思われます。(写真10a) (写真10b)

そうすると、これまで卵を見守っていたのは、メスということになります。

モリアオガエルノのオス  10b モリアオガエルノのメス
( 10a モリアオガエルノのオス ) ( 10b モリアオガエルノのメス )

7月13日には、モリアオガエルのオタマジャクシが泳いでいる水槽の横でカンナの花が咲いていました。(写真11a)

そして水槽の傍らでは、この日もモリアオガエルのメスが見守りを続けています。(写真11b)

 11a カンナ  11b モリアオガエルの親
( 11a カンナ ) ( 11b モリアオガエルの親 )

モリアオガエルの親に見守られながら、水槽の中の水草の廻りでは、オタマジャクシが元気に泳いでいます。(写真12a)

7月17日には、後ろ足が出始めたオタマジャクシも確認できました。(写真12b)

 12a オタマジャクシ  12b 足の出たオタマジャクシ
( 12a オタマジャクシ ) ( 12b 足の出たオタマジャクシ )

7月25日には、オタマジャクシの後ろ足が大きくなっているのが分かりました。(写真13a)

そして驚くことに、もう既にカエルの姿になっているものもいます。(写真13b)
お尻を見ると、まだ尻尾が切れたばかりのようですが、吸盤は一人前に使っています。

 13a 足の出たオタマジャクシ  13b モリアオガエルの子
( 13a 足の出たオタマジャクシ ) ( 13b モリアオガエルの子 )

水槽の近くのカンナと芙蓉の木の周りでは、モリアオガエルの子供たちの旅立ちが始まっています。(写真14a)

8月12日には、カンナの葉の上で、尻尾が切れた子ガエルが確認できました。(写真14b)

 14a カンナと芙蓉  14b 尻尾が切れた子ガエル
( 14a カンナと芙蓉 ) ( 14b 尻尾が切れた子ガエル )

そして、水槽からさらに離れたキミガヨランの葉の上でも、水槽から飛び出して旅立って行こうとする小さなモリアオガエルの子が確認できました。(写真15a)

お尻を見ると、尻尾の切れた跡は目立たなくなっており、姿・形は立派なモリアオガエルになっています。(写真15b)

 15a 飛びだした子ガエル  15b お尻の綺麗な子ガエル
( 15a 飛びだした子ガエル ) ( 15b お尻の綺麗な子ガエル )

水槽には、まだたくさんのオタマジャクシが泳いでいます。
一度に産卵されて、同じ時期に孵化しても、全てのオタマジャクシが同じ時期にカエルに変化するわけではなく、あたかも順番を待っているかのように、順次成長して巣立っていくのが不思議です。

種の保存のための、自然の摂理なのかも知れません。
それでも、モリアオガエルは、全国的に絶滅の危機に瀕しているようです。

他県では、モリアオガエルを天然記念物に指定しています。
兵庫県では絶滅危惧種Ⅱ類に指定されていますが、天然記念物にまで指定されないよう、絶滅の危機から保護してやりたいものです。


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