H25年11月の月例登山 鬼ノ城山

登山日 2013年11月03日

11月の月例登山は、岡山県総社市にある古代山城の鬼ノ城山(キノジョウサン)へ登りました。

JR岡山駅から総社駅まで山陽本線から分岐した吉備線が走っており、その北側に岡山自動車道が走り、さらにその北を砂川という多量の土砂が流れて天井川になっている川が流れています。

鬼ノ城山はその砂川の北にあり、山頂を含む山全体が日本最古級の山城になっています。(写真01a)

【 下のそれぞれの写真は クリックすると拡大表示されます 】


鬼ノ城山のビジターセンターまでは車でも行けますが、砂川公園からビジターセンターまでは遊歩道になっていて道幅が狭いため、バスなどは通行できません。

9時20分頃に砂川公園の駐車場でバスを降りて、ビジターセンターまで歩き始めます。 数分歩くと、鬼ノ城駐車場まであと3100m という看板がありました。(写真01b)

 01a 鬼の城付近案内図  01b 鬼の城への案内標識
( 01a 鬼ノ城付近案内図 ) ( 01b 鬼ノ城への案内標識 )

遊歩道は車も通るので舗装されていて、約500mおきに距離標識があります。(写真02a)
遊歩道の途中には、お地蔵さんも姿を見せます。(写真02b)

 02a  鬼の城まで2500m  02b 自然歩道の地蔵さん
( 02a 鬼の城まで2500m ) ( 02b 遊歩道のお地蔵さん )

バスを降りて40分ほど歩いた所に、経山城跡への案内標識があります。(写真03a)
ここが、経山山頂にある経山城跡への登山道入口になっています。
そのすぐ近くには、柿の実がなっていました。(写真03b)

ちなみに、鬼ノ城が飛鳥時代の古代山城であるのに対し、経山城はそれから千年近く後の室町時代の天文年間に築城された年代的には比較的新しい山城です。

 03a 経山城跡への案内標識  03b 遊歩道近くの柿
( 03a 経山城跡への案内標識 ) ( 03b 遊歩道近くの柿 )

経山登山道入口から2~3分歩くと、金色の棚田が続き秋の実りの穂をなびかせています。(写真04a)
合鴨の鳴き声が聞こえてくるので、鳴き声の方に目をやると、囲いの中にたくさんの合鴨がいました。 
合鴨農法という無農薬農法で、稲作をやっているようです。

さらに2~3分歩くと、鬼ノ城駐車場まであと500m という看板がありました。(写真04b)

 04a 秋の実り  04b  鬼の城まで500m
( 04a 秋の実り ) ( 04b 鬼の城まで500m )

10時10分頃に、鬼城山ビジターセンターに着きました。(写真05a)

ビジターセンターの前には、総社ふるさと自然のみち総合案内図や中国自然歩道案内図(古代山城を訪ねるみち)、鬼城山説明板などが立っています。

そして、遊歩道を挟んだ反対側の丸木の階段の上に、鬼ノ城周遊コースを含む岩屋三十三観音を巡るコースの案内板があります。(写真05b:2段階クリックすると拡大表示されます )

今回のコースは、ウォーキングセンター(ビジターセンター) → 西門 → 南門 → 東門 → 北門 → 岩屋休憩所 → 岩屋寺 → 犬墓山 → ウォーキングセンター の反時計周りの順です。

 05a 鬼城山ビジターセンター  05b 散策コース案内図
( 05a 鬼城山ビジターセンター ) ( 05b 散策コース案内図 )

ビジターセンターでトイレ休憩した後、10時20分頃に山頂に向かって出発しました。 登山道には大きな岩などもありますが、上りは比較的緩やかで道は整備されています。(写真06a)

山頂に向かう途中に、西門が見えます。(写真06b)
西門の左手に見えるのが第一展望角楼で、その奥が山頂になっています。

 06a 山頂へ向かう  06b   山頂近くの西門
( 06a 山頂へ向かう ) ( 06b 山頂近くの西門 )

第一展望角楼の下に、『 鬼ノ城 』 の標柱が立っています。(写真07a)

第一展望角楼の上の展望台は、広々としています。 天気が良ければ北側の遠くの山々まで見渡せるはずですが、あいにくの天気のため手前の犬墓山あたりまでしか見えません。(写真07b)

鬼ノ城は、百済の外敵を阻止するために築かれた城ですが、城壁だけでは死角ができるため、突出した監視場所の必要性からこの角楼が設けられたと考えられています。

 07a  山頂近くの展望台  07b 展望台の上
( 07a 山頂近くの展望台 ) ( 07b 展望台の上 )

展望台から少し上にあがると、すぐに山頂広場に着きます。 山頂到着は、10時半少し前。 砂川公園の駐車場からは、徒歩1時間強です。 山頂には、東屋があります。(写真08a)

東屋の中には、吉備路眺望と書かれた3枚のパノラマ写真が掲示されていて、金山、金甲山、讃岐富士などが明示されています。 好天の時は遠くの山々や近くの街並みなどが、くっきりと見渡せることが分かります。

東屋から少し離れた所には、鬼城山からの展望 と書かれた山座同定板があり、女性会員たちが見入っていました。(写真08b)
山座同定板もパノラマ写真になっていて、金甲山、讃岐富士、鷲羽山の他、高松城跡、常山城跡、福山城跡などの城跡、造山古墳や備中国分寺五重塔などの名所旧跡なども明示されています。

 08a 鬼城山の頂上  08b 鬼城山の頂上
( 08a 鬼城山の頂上 ) ( 08b 鬼城山の頂上 )

山頂から第一展望角楼に戻って南側へ少し下ると、遠くから見えていた西門の内側がすぐ目の前に見えます。(写真09a)

西門をくぐって外側に出ると、威風堂々とした古代門の表の顔が見えます。(写真09b)
建っている門は考証に基づき復元されたものですが、西門裏下部や出入り口の敷石は1,300年前の当時のもののようです。

 09a 鬼城山の西門内側  09b 鬼城山の西門外側
( 09a 鬼城山の西門内側 ) ( 09b 鬼城山の西門外側 )

西門の内側に戻って南門方面に向かうと、歴史の重みを感じる石垣がなだらかに続きます。(写真10a)

要塞のような崖の上の細い道にも、古い石畳が続きます。(写真10b)
崖の下には、白いうす曇が広がり始めています。

 10a 西門を下る  10b 南門へ向かう
( 10a 西門を下る ) ( 10b 南門へ向かう )

西門から第2水門を経由して10分ほどで、南門跡を通過します。(写真11a)

南門の説明板には、南門は規模や構造が西門と類似しているとありますが、まだ復元されていません。(写真11b)

 11a 南門跡を通過 11b 合掌岩からの眺め
( 11a 南門跡を通過 ) ( 11b 南門跡の説明板 )

南門の先は展望が開けていますが、眼下の景色の代わりに雲海が目を楽しませてくれます。 (写真12a) (写真12b)

 12a 東門へ向かう  12b 雲海が見えてくる
( 12a 東門へ向かう ) ( 12b 雲海が見えてくる )

さらに数分進んで第4水門の辺りまでくると、雲海がいちだんと綺麗に漂っているのが見えます。 (写真13a) (写真13b)

 13a 第4水門近くの雲海  13b 第4水門近くの雲海
( 13a 第4水門近くの雲海 ) ( 13b 第4水門近くの雲海 )

雲海と反対側の山側には、すぐ近くに十一面千手観音岩があります。(写真14a)
岩に近づいてみると、『 五番 』 と彫り込まれた数字の右に、千手観音像がくっきりと見えます。(写真14b)

 14a 十一面千手観音岩  14b 展望台から見た山頂
( 14a 十一面千手観音岩 ) ( 14b 十一面千手観音像 )

第4水門の先に東門があるはずですが、目立たなかったせいか、先を急いだせいか、見落としてしまいました。

第5水門を通過すると、その先には屏風折れの石垣という高石垣がある第2展望広場があります。
そこには鬼ノ城の由来が記載された総社市設置の説明板があり、次のように書かれています。
『 千数百年前、温羅(うら)と呼ばれる一族が朝鮮より渡来し居住したといわれており、付近の城塁は当時のなごりだともいわれております。 また鬼ノ城一帯は、平安時代に新山、岩屋とともに山上仏教が栄え、大規模な伽藍(がらん)が多数立ちならび、西方教化の中心地であったといわれています。 』

展望広場からの眺めは良く、眼下に紅葉と雲海が見渡せました。(写真15a) (写真15b)

 15a 第5水門近くの雲海  15b 第5水門近くの雲海
( 15a 第5水門近くの雲海 ) ( 15b 第5水門近くの雲海 )

雲海を楽しんだ後は、北門に向かいます。(写真16a)
北門に向かう途中は、紅葉が綺麗でした。(写真16b)

 16a 北門へ向かう  16b 観音コースの紅葉
( 16a 北門へ向かう ) ( 16b 観音コースの紅葉 )

11時半過ぎに、北門に着きました。(写真17a)

北門跡の説明板には、唯一背面側にある城門と書いてあります。(写真17b)
基本的な構造は、西門・南門・東門と同じようです。

北門からは急坂を下り、鬼城山を離れて岩屋三十三観音を逆回りに巡る岩屋寺方面に向かいます。

 17a 北門を通過する  17b 北門跡と説明版
( 17a 北門を通過する ) ( 17b 北門跡と説明版 )

北門を下ると、総社ふるさと自然のみち という小さな標識がところどころに出てきます。
確かに、あまり整備されていない自然を感じる細い小道が続きます。(写真18a) (写真18b)

 18a 総社ふるさと自然の道  18b 総社ふるさと自然の道
( 18a 総社ふるさと自然の道 ) ( 18b 総社ふるさと自然の道 )

北門から20分ほど歩いた所に、岩屋・鬼差上岩という石柱が立っています。(写真19a)
そこから5分ほどの所で、里山の民家が見えてきます。(写真19b)
その里山の民家を右に曲がったすぐの所に、岩屋休憩所があります。

 19a 岩屋休憩所へ向かう  19b 民家を右折する
( 19a 岩屋休憩所へ向かう ) ( 19b 民家を右折する )

岩屋休憩所には、正午ちょっと前に着きました。(写真20a)
そこには、休憩用の東屋とトイレがあります。(写真20b)

中国自然歩道案内図や総社ふるさと自然のみち案内図の大きな看板も、計15枚の見所の写真付きで立てられています。

岩屋休憩所で、30分少々の昼食休憩をとります。

 20a 岩屋休憩所へ到着  20b 岩屋休憩所
( 20a 岩屋休憩所へ到着 ) ( 20b 岩屋休憩所 )

12時半過ぎに岩屋休憩所を出発し、岩屋寺・皇の墓と書かれた木の標識と石柱を横目で見ながら、岩屋三十三観音巡りのルートを登って行きます。(写真21a)
坂道の下には、秋の実りの果物がなっていました。(写真21b)

 21a 岩屋寺・皇の墓へ  21b 坂道を登る
( 21a 岩屋寺・皇の墓へ ) ( 21b 坂道を登る )

坂道を10分ほど登ると、第一番と彫られた石仏が現れました。(写真22a)
写真05bの散策コース案内図によれば、如意輪観音というのが分かります。

そこから1分ほど登ると、今度は番号が彫られていない観音像が現れました。(写真22b)
こちらは案内図によれば、第三十三番の十一面観音かと思われます。

二番の観音は鬼ノ城の北門の近くにあり、ここから逆廻りに見ていくので、この先に三十二番、三十一番・・・の観音像が続いていくはずです。

 22a 第一番 如意輪観音  22b 岩屋寺手前の観音
( 22a 第一番 如意輪観音 ) ( 22b 岩屋寺手前の観音 )

十一面観音像の先には竹やぶの向こうに長い石の階段があり、それを登りきると岩屋観音院の小さなお堂が建っています。 そのお堂を右手に曲がると、鬼の差し上げ岩と書かれた説明板があり、その奥に鬼の差し上げ岩の雌岩や雄岩などがあります。(写真23a)

説明板によると、この地方には桃太郎噺の源とも言われる『 吉備津彦の鬼退治 』 すなわち 『 温羅(うら)伝承 』 が広く伝わっており、各地にこの伝承にまつわる地名や場所などが多数あるようです。

鬼の差し上げ岩は、鬼のモデルと言われる温羅(うら)が、この巨大な岩を差し上げて岩窟を造り、棲家にしたと伝えられることから、この名がついたようです。

鬼の差し上げ岩の雄岩の下を通過して、鬼の餅つき岩の方へ進みます。(写真23b)

 23a 鬼の差し上げ岩  23b 陽の岩の下を通過
( 23a 鬼の差し上げ岩 ) ( 23b 雄岩の下を通過 )

鬼の差し上げ岩から2~3分の所に、鬼の餅つき岩があります。(写真24a)

さらに2~3分進むと、巨岩の上に鎮座する観音像が現れます。(写真24b)
番号は彫られていませんが案内図によれば、おそらく千手千眼観音と思われます。

 24a 鬼の餅つき岩  24b 巨岩の上の観音
( 24a 鬼の餅つき岩 ) ( 24b 巨岩の上の観音 )

千手千眼観音像から4~5分の所には、馬頭観音の場所を示す石柱が立っています。(写真25a)
馬頭観音を見に行くと、2体の石像があり、右の三面の顔を持つ観音様の中央の顔の上に、馬の頭の像がのっかっていました。(写真25b)

 25a 馬頭観音を通過  25b  右が馬頭観音
( 25a 馬頭観音を通過 ) ( 25b 右が馬頭観音 )

方位岩や汐差岩という名札のついた巨岩・奇岩やその前の観音像を見ながら犬墓山近くまで巡ってくると、黄色のあざやかな紅葉が綺麗でした。(写真26a)
真っ赤に色づいた猿捕り茨(サルトリイバラ)の実も、秋を感じさせてくれます。(写真26b)

 26a 犬墓山近くの紅葉  26b 猿捕りイバラの実
( 26a 犬墓山近くの紅葉 ) ( 26b 猿捕りイバラの実 )

犬墓山からは10分ほどのところで、ビジターセンターへ戻る下りの階段があります。(写真27a)
階段をおりてビジターセンター横の池を見ると、出発する時にはまだ開ききっていなかった睡蓮(すいれん)の花が、開いていました。(写真27b)

ビジターセンターを出発したのが10時20分、戻ったのが13時半なので、鬼ノ城1周を含む岩屋三十三観音巡りコースを1周するのは、山頂休憩や昼食休憩等を含めて約3時間の周遊でした。

 27a ビジターセンターへ下る 27b 東山温泉内からの眺め
( 27a ビジターセンターへ下る ) ( 27b センターの池の睡蓮 )

鬼城山ビジターセンターからは、もと来た遊歩道を砂川公園方面へ下って行きます。
下り始めると、登りの時には気付かなかったコスモスの花が咲いていました。(写真28a)
少し離れた所にポツンとある、一輪咲きも可愛いらしいです。(写真28b)

 28a 遊歩道のコスモス 28b 露天風呂からの眺め
( 28a 遊歩道のコスモス ) ( 28b 遊歩道のコスモス )

砂川公園まで下りてくると、家族連れや友達連れが、キャンプやバーベキューなどを楽しんでいました。
木のテーブルやテントなども用意されています。(写真29a)

ウォータースライダーもあるので、夏休みには子供たちに喜ばれそうです。(写真29b)

 29a 砂川公園  29b ウォータースライダー
( 29a 砂川公園 ) ( 29b ウォータースライダー )

砂川公園横の駐車場の植え込みのカエデは、綺麗に紅葉していました。(写真30a)
公園の向こう側には、観光柿園もあるようです。(写真30b)

少人数のマイカーなら、砂川公園から鬼城山ビジターセンターまでの往復2時間を歩く必要がないので、鬼ノ城周遊と砂川公園周りをセットで楽しめるかも知れません。

 30a 砂川公園横の紅葉  30b 観光柿園の案内
( 30a 砂川公園横の紅葉 ) ( 30b 観光柿園の案内 )

少々の雨に見舞われたものの、傘をさす必要のない時間帯も多く、絶妙の天気のお陰で滅多に見ることのできない綺麗な雲海も見ることができたので、なかなか楽しい山行になりました。


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